6月4日に生まれて
映画『7月4日に生まれて』の間違いではありません。1990〔平成2〕年6月2日〔土曜〕に始まった東京六大学野球・早慶戦のお話です。早稲田大学・石井連蔵監督と慶應義塾大学・前田祐吉監督が早慶6連戦〔1960年〕以来の死闘を繰り広げました。6月4日〔月曜〕、優勝争いする両大学が1勝1敗で迎えた早慶戦第三戦、7回表に慶應1死満塁の大チャンスも、早稲田1年生・大越基投手に、慶應・橋口博一選手がサードゴロ、ホームゲッツーに打ち取られ、優勝を逃すのです。
確か、慶應・橋口主将の父親か弟さん、それに慶應の中山投手がこの日は誕生日でした。早稲田も川原一塁手が誕生日でした。この不思議な1日、大阪ガス・橋口監督はこの日が来るたびに悔しい思いがよみがえることでしょう。しかし、今年は早慶戦はもちろん、東京六大学野球・春のリーグ戦は8月に1試合総当たりのリーグ戦として延期。米国遠征で鍛えた慶應を含め、6大学関係者の皆様の心情を想像すると残念でなりません。
蛭間俊之