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勝者も敗者も優しく包み込む大会歌「栄冠は君に輝く」

 9月6日(日)、中日に劣勢のヤクルトだったが、青木宣親左翼手〔宮崎県立日向→早稲田大学〕が見事にレフトライナーを処理したシーンを観た人は、2006年5月11日にヤンキースの松井秀喜左翼手〔星稜〕がレフト前の打球にスライディングキャッチを試み、左手首をひねって骨折した光景を思い出した人も多いでしょう。

 夏の選手権大会歌「栄冠は君に輝く」を作詞された加賀大介さんのご長女が石川県の小学校の先生であったことはよく紹介されるが、最後は能美市の小学校校長を務められた。その学童チームは全国大会で優勝されるほど野球が盛んだった。日刊スポーツによれば、2013年5月、国民栄誉賞を受賞された松井秀喜氏が同校出身なので、児童会で『浜っ子栄誉賞』を贈りたいと校長に提案してきた。校長は秀喜氏の父親・昌雄さんに相談すると、「本人に直接渡してほしい」と粋な答えが返ってきた。こうしてご本人が帰省されたお正月に子どもたちが表彰状を渡すことができたのである。このような素敵なエピソードに接すると「栄冠は君に輝く」の本当の温かさを知ることができる。

蛭間俊之